2004-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『スパイク』 松尾由美 光文社

松尾由美作品は初めてです。 しっかりした構造をもつSFで「おおっ恋愛小説にしては嫌味がないじゃん!よしよし」 とおもいきや…。ええっそうなの!そういうんなの!? そりゃ自分と恋愛したらライノベだ…(偏見ですか)。 さりげなく、しかも美しいミステリで…

『庭を森のようにしたい つれづれノート 13』銀色夏生 角川書店

父が違う二人の子供と愛情を持てない犬を新居で育てる女流詩人の生活日誌。 こうやって書くととても非情というか修羅な感じです。 もう13巻ですか。1からずーっと読んでるのでまだ7巻位かと。 実際は、長女が自分の嫌なところを逃げようがないくらい見せてく…

『異郷の煌姫 デルフィニア戦記 5』茅田砂胡 中央公論社

王になっても問題は山積。そして王女になったグリンダは自由の身。国内問題といえば王の出自を心良く思わない輩が居るのは当り前ですが、どんな問題が起きるかがこの作者ならでは。 剣の物語とばかりおもっていたのですが、魔法街が登場してきます。 そして…

『ガラスの仮面 42』美内 すずえ 白泉社

これ42巻なんですね。6年振りですかそうですか。10年ぶりでも驚きません。 それでもあんまり進展してないような気がするのですが…いやそんなせっかちな時代にあっても『紅天女』のために競い続けるマヤと姫川(餓狼伝の男性を想起してはなりません)。携帯…

『パリパリ伝説 1』かわかみ じゅんこ 祥伝社

パリに移住した女漫画家の日々ですがこれが…これが最高にパリパリなんです。 巴里とかわかみ氏のドライさが良く出たタイトルです。パリにもブックオフが出来た(文庫本均一は2ユーロ、260円位)。パリは夏に乾燥するので放火は夏に多い。フランスの水道水を…

『花扇』剛しいら 成美堂出版

落語家シリーズ…らしい。『座布団』と併せて読む方が良いらしい。 でも図書館で借りちゃったので読むしかない。 デビルシリーズも借りた私を最近司書さんは呆れ果てたらしくいちいち驚かない。 山九亭感謝。これは三浦しをん氏のおすすめ(なのでBLものが一…

『空漠の玉座 デルフィニア戦記 4』茅田砂胡 中央公論社

何が凄いって「おみやげ」ですよね! 2回目の「おみやげ」はもっと素敵!ウィルの嫡子の話の結末もあり、大団円になるか、もしかして「実力で玉座を勝ち取った後世襲制でなく、初の実力主義による王が誕生するとか!?」と予想しながら読んでたりしました(…

なぜ今ここに居るの

飲み会の前に謝罪メールが届いてました。お疲れ様です。12/17 午前中の障害TELについての受け答えですが申し訳ない。 病院内におり耳の調子が悪いのもありいらいらしておりつい暴言を吐いてしま い本当に申し分けないです。 多大な迷惑をかけました。 今後も…

『遺伝子が明かす脳と心のからくり 東京大学超人気講義録』石浦章一 羊土社

第1講義 不安解消に効く遺伝子 第2講義 気分を変える薬 第3講義 記憶力を高める遺伝子 第4講義 知能を高める遺伝子 第5講義 やる気を起こす遺伝子 第6講義 遺伝子が操る行動 第7講義 事件で考える生命倫理 第8講義 狂牛病のリスク評価 東京大学 文系生命科学…

『白亜宮の陰影 デルフィニア戦記3』茅田砂胡 中央公論社

冬の図書館は何故か空いているんですね。 炬燵で読む方がいいからでしょうか。借りて、家等で読む間が勿体なく(ここまできたか)、読んでたら、知らない内にまたもや鼻と目に異変が。この本、花粉入ってますよ!活字の間に。花粉症じゃないのに。隣のお嬢さ…

『コレクター 上』ジョン・ファウルズ 小笠原豊樹/訳 白水社

傑作、名作はその本をひらくと、自分の身体がまるごとどこかに連れ去られてしまう。 そして「自分」がなくなって、その主人公と同じ行動、思考をとってしまうのだ。 この本も、あっというまに「階級社会」の倫敦に連れていってくれた。『女子高生誘拐飼育事…

『六番目の小夜子』

TV

どーして中学生の話になってるんでしょうか。 高校生だと「性」が邪魔になるから? 恩田陸の危うさとか少女の賢さはその「性」をどうやって扱ってすりぬけて利用するかってことになるんじゃないですか。 まあNHKが『吉祥天女』な『六番目の小夜子』を放映出…

down and dirty

昨日は、起きた時間は余裕で出社に間に合う時間でしたが、いつもなら薬で散らす腹痛を大切に抱えて休み。出社拒否。もうその時は農業を営む人が手塩にかけて育てた1年間の有機野菜が金総統の胃に収まっていたという衝撃の直後の気持ちというか…いや アインシ…

『デルフィニア戦記 第1部〔2〕』茅田砂胡 中央公論新社

放浪の戦士2「黄金の戦女神」(1993年刊)の改題です。 これならカバーつけなくともどこでも読みやすいです。 王道を突っ走ってますが、筆力があるので読み易いです。 物語も始まったばかりなので、まあこれから玉座奪回するのは目にみえてるんですが、…

『犬は勘定に入れませんあるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎』 コニー・ウィリス  大森望/訳 早川書房

ここでも出てきた『月長石』(『本棚探偵の回想』参照)。 そんなに日本4大ミステリのようにワールドミステリの定番なのでしょうか。 ミステリじゃなくてSF?2段組で542頁です。 後書きを読んでから読むと「そ、そんなすごい小説を今から読んで良いのでしょう…

160年を超えるキス

今日含め6日で仕事が終わりです。 その前に辞めるかどうかは取敢えず今日出勤して、明日の飲み会で飲むだけのんで考えたいもんだ。向こうが謝罪すればなんでもないことですが。 コンビニに新井素子の『扉を明けて』が!羽海野チカの表紙も可愛くって! 中学…

『魔王城殺人事件』Mystery land 歌野晶午 講談社

『葉桜の季節に君を想うということ』『生存者、一名 』 は面白かったです。うん。これは…舞台装置はいいんだけど…ノレないまま物語が終わっちゃいました。 一番面白かったのが蟻のクイズってどういうことでしょう。『ブードゥー・チャイルド』『世界の終わり…

『放浪の戦士 デルフィニア戦記 1』茅田砂胡 中央公論社

文庫版もありますが、イラストはイメージに合ってると思うので、こちらが好きです。 『十二国記』ほど本格ではありませんので読みやすいです。 読者をふるいにかける心理葛藤も殆どないし。動きはあるし。 西洋系SFです。とにかく何が今読むのにお勧めかとい…

きみのランプつけて

ことし、もうひとつのガラスもの『ガラスの仮面』が。42巻出てましたね。この「超速リプレイ」ってしないほうがいいんじゃないでしょうか、白泉社さん。 マンガ喫茶なり古本屋なりで一気読みか揃えられるのが年末! そしてお年玉ってもんですよ。 私は実家が…

『博士の愛した数式』小川洋子 新潮社

小川洋子氏の本、初読。 確かに噂に違わず傑作です。せつないです。 そのせつなさも、ちゃんとカテゴリに分けられるせつなさですけどね。『ネジ式ザゼツギー』を読んだ方には前向性健忘症というんですか状況設定は同じですが、熱過ぎない優しさが良いです。 …

『ごくらくちんみ』杉浦日向子 新潮社

日向子ねえさんは美人で粋で酒呑みで漫画もエッセイも書いて15年程好きなままですぜ。この6年間「もう隠居だからって…最後の『粋』人が消えちまったナア」とぼうーっとしてたら、ある日書店に並んでるじゃねえですかい。同姓同名の別人かとおもいましたが、…

悲しみが大きいほど、感情は奥深く秘められている

コーンウェルの新作が出てますね。『痕跡』。 去年『黒蝿』我慢できず発売日に買って2日後にブクオフへ持っていったら 2冊で100円だったので以来、ブクオフへは売りにいってません。 今なら図書館へ寄贈します。 スカーペッタが若返る予定です(設定上)。と…

『寿戦記』楠 桂 創美社

『八神くんの家庭の事情』や『僕の学校は戦場だった』が好きでした。結婚に至る迄はとても面白かったのに、死産のエピソードがあって、かなりトーンダウン…。 いや、ダンナが5歳下で新婚旅行でガン・シューティングしまくりだったとか、漫画家同士だったら全…

『神も仏もありませぬ』佐野洋子筑摩書房

不機嫌な64歳。 「目が覚めたら初めて会う人がカーン。悲しいカーンが欲しいのよ」 「でもあの人、すごい人気でカーンの歌まで出来ていて日本語のバージョンもあるんだよ」 理由はわかんないけど、むっとした。 「何も知らなかった」 孔ちゃんの死が私にショ…

支えきれない夜には

同じ会社で働いてる、つまりは同僚に「殺すぞ」と言われたら どうしますか。自分のミス等ではなく先方(を含む部署)の連携ミスだった場合。 そして一切謝罪がない場合。 訴えるのかな。訴えるのって面倒なんですよね。 少額裁判?というのもあるのは知って…

『英国ミステリ道中ひざくりげ』若竹七海/著 小山正/著光文社

若竹七海氏の『悪いうさぎ』は面白かったですね。表紙が、んーまた可愛くて内容とのギャップが次第に拡がりゆく様が堪りませんね。 末尾に40数名の名探偵が掲載されてますし、丁寧で膨大なミステリからの引用在り。 各作家別のコースも出来てます。私はせ…

デヴォンシャー・クリーム舐めたい

会社に韓流が…。 来年は大変だ。 やめてほしい。 うちの部署にまで「グッズは?」と聞いてきたら吊るし上げです。 帰りの電車では若造が年配の男性を引きずり出し、逆に若造が「ぶっ殺すぞ!」 と言われていた。 「文句があるなら、乗ってこい!」と言ってい…

『本棚探偵の回想』喜国雅彦 双葉社

『日本一の男の魂』でほんっと女性の脚が好きなんだなーと思ってました。 同一人物なのでね、イラスト見て本人確認出来ました。 函入りで中の本にはバーコードがないんですよね。ほほーう! 神保町の古書店100店を巡る(ルール自己設定)ゲーム。一件毎に一…

小説は天に捧げる供物

『ヤミの乱破』でしたっけ、細野がスぺリオールに時々描いてるの。 今回のも面白かったです。 『ギャラリー・フェイク』は疲れてるんじゃないかな〜と感じますが、『ヤミの乱破』はいいですね。生き生きしてます。画面が。 ストーカーが婦警を助ける話も大好…

『ファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判 2(映画秘宝COLLECTION)』

町山智浩/柳下毅一郎 洋泉社 コンビニでエロマンガを見てふと手を伸ばすと透明シールが貼られている。なんじゃこりゃ。 だってプレイボーイとかはついてない(剥がされた?)んですよ? でも『エロティック』や『IKKI』は読めるからいーんですけどね。石原め…