2004-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『私が語りはじめた彼は』 三浦しをん 新潮社

村上氏をめぐる人間のストーリー。ひとりひとりの体温が違うように文体も替わり、年齢も記憶も沸点も関り方も違うのをかなり落ち着いた筆致で描いている。 ダウ゛ィンチのプラチナ本。『愛すべき娘たち』と同じような価値があるという評価は正しい。 短編が…

連載『DEATH NOTE』

Lをかばうのか、ライト? ここでLの誘い水・トモダチにのってしまったら日本の倫理委員会の思うがままなのでなんとか踏みとどまってもらいたい。そしてミサ(サユのが可愛いと思う)とアダムとイウ゛になってもらいたい…けどつまんないなー。ミサの死神は最…

『ツ、イ、ラ、ク』姫野カオルコ(角川書店)

「恋愛の最高傑作」という帯があり、2003年ベストという書評多数。 ついでに直木か芥川賞候補でもあったようですね。それはそれは初・姫野カオルコ作品として期待して読みましたとも。 ネタバレ感想。 半分くらいまでは子供の話なので「早く終わらないかな」…

お別れするのが辛いというより面倒なのさ

一日ネットを見なかっただけで一週間空いたような気持ちになるというのは、立派なネット依存症。 だって青山と六本木の知性ABC倒産なんて知らなかったし、『ナバテア』が出馬しているなんて知る由もない。 でもって、いつまでもSO503iを可愛がっていこうと思…

『スポーツドクター』松樹剛史2003/08集英社

痛みを訴える幸よりも、「なんともない」という夏希を心配する理由は? また身体が柔らかいのは固いに較べたら良いこと尽くめではないのか? ドーピングは選手が選んだ道ではないのか? また水着のドーピングの屈辱的な検査方法とは? スポーツに関しては全…

『対話篇』金城一紀 講談社

『世界の中心で愛を叫ぶ』よりも、アンタは何が良いんだい!?という質問にお答えしましょう。流石に『四季』はアンフェア!ですよね。別の隠し球があります。 私のお勧めは金城一紀『対話篇』。 ただし、映画は含まれません。狭き文藝の世界でね。 直木賞受…

『「異邦」の扉に還る時』 島田荘司 原書房

この本と森博嗣の『数奇にして有限の良い終末を』には同じ密室で過ごした二人の記録が載っています。 11/10の事です。 島田荘司氏が森氏宅を訪れることを聞いた時は流石の森先生も「えっ」と驚かれたそうな。そんなことは森先生のほうには書いていなーい!ふ…

『二郎』

は【カラーイラストストーリー】(に分類。漫画じゃないんだ。へえ)。可愛い神がいっぱい。 さて上記のお二人がまた、下記のようなラウ゛リイ発言もしてくれてます。居た!居て下さった!! 私の同志!!ったく『世界の中心で、愛をさけぶ』読みましたか?…

舞城王太郎『駒月万紀子』

一昨日ファウストに載っていたので読んだ、二郎の恋人のエッセイ。レクター二郎に心酔するクラリス万紀子。私もクラリスになりたい(でも梢絵にはなりたくない)。おかげで今朝の通勤ではレクターと一緒に住むクラリスの妄想をしてしまった。でも地下鉄から…

第131回芥川賞 モブ・ノリオ「介護入門」直木賞 熊谷達也『邂逅の森』、奥田英朗『空中ブランコ』

『空中ブランコ』はいいとして、私の気持ちは、このお二人が代弁して下さってます。 私は賞に対しては、昭和天皇の口癖の返答を真似させていただきたい。 すみません、正しい敬語で書けなくて。

『DEATH NOTE』

感想と妄想予想。 ライトの最期はミサに憑いた?死神が司りそう。死神の目は「死んだ死神」(の魂とか)で出来ていて、ミサの(眼?脳?魂?)の中には見守っていた死神が一緒にいるという、まさにゴスな素敵な後付け設定だったら…。またはミサに憑いた?死…

『四日間の奇蹟』 朝倉卓弥 (宝島社)

読むのをすっごく楽しみにしている人は下記を読まないで下さい。 読んだよー!という方と多分読まない方限定。 これこそ『世界の中心で愛を叫ぶ』人を知らん振りしてスクランブル交差点を7cmヒールで早足で通り過ぎる私でも『号泣する準備』しといたほうが…

LOVELESS

「それは…清明じゃないね…」 今月号のネタバレ感想、今頃ですが。これ、別人格で家に帰るとお兄さんキャラが登場していたとか…? 悪役に徹しきれなかったのでは。甘ちゃん意見。良心をなくせば「自分を見失う」し、良心を大切にすれば「生き辛い」し。 _____…

『過ぎ行く風はみどり色』倉知淳 創元推理文庫

猫丸先輩があまり出てこないので読み易い。 あの江戸っ子な口調が駄目なんです。ラスト驚愕!っていうことはありませんでしたが、文体が淡々としていて読みやすかったので…降霊会は『半身』とも『ガダラの豚』とも違うトリックでした。

追憶を『過ぎ行く風はみどり色』

日付け傍のタイトルは隠しタイトルになっております。

『象と耳鳴り』恩田 陸 祥伝社 1999/11 

『光の帝国』に次ぐ恩田作品二作目! これもミスコンの『象と耳鳴り』読書会のご案内で気になったからです。それにしても常野ものは続編を早く読みたいものです。 特に「裏返す」ものが好きです。 1.「曜変天目の夜」や「給水塔」など探偵役が証明を行わない…

FSS

来月は休載。そして再来月はおまけ連載。ヒュートランの回でしょうか。 ネタバレ感想。 クリス、幸せになって良かったね!とは一寸言えない…。エナがぼっちゃまが泣く姿を見て、ミヤザにも釘を刺してくれたのは嬉しいのですが。先月の登場の仕方は、ここで効…

『マルドゥック・スクランブルThe First Compression−−圧縮』冲方丁 ハヤカワ文庫 JA 721

読んだのですが、これは好きです。寺田克也のイラストにノックアウトされたのかもしれませんが。これは好きです。SFですが。言語感覚がかっちょいいし(洗練SF)。そこまでやるのね、な移植…。 バロットの「暴発」する感情をウフコックとどうやっていくのか……

『九十九十九』舞城王太郎 講談社ミステリー

ええっと、『九十九十九』ですもん!読みますよね!!ね! 1ページ目から、清涼院氏の「設定」ならこの背景でなければ嘘だ!という、すごいリアリティ。(妹さんのねむ?でしたっけ?が出てこないのは途中から嬉しかった。そのネタがあると失速する、きっと…

『アルコォルノヰズ』飯野文彦 ハルキ・ホラー文庫

これは飲んでも飲まれるなってことかしら…。 初、飯野文彦本。イエイ。 ホラーにしてはラスト以外は恐くないので評判の良い『ザ・ハンマー』を読むべきでした〜うう。 盛り上がりもなくウダウダと。薄い本なので我慢しつつ、あーもー、余分なことやってない…

『小説スパイラル〜推理の絆〜 2鋼鉄番長の密室』城平京Comic novelsエニックス

コミックでも展開しているが別物と思って良いらしい。 コミックは読んでいません。これ…はあまり笑えませんでした。割と書評やお勧めでは「大爆笑!」って言われていたんですけど、番長ネタも主人公も登場人物誰一人「痛く」ないキャラが居ないので。ネタは…

『浪花少年探偵団』沖本 秀子(原作 東野 圭吾)秋田書店

原作の初犯いや初版は1988年。 これは面白いですよ!絵が綺麗で読みやすいし、子どもも可愛い、男性もおじさんもなかなか良いです。事件のさなか、恋愛話もあるし、しのぶ先生が生き生きしていて格好良いです。続編の『しのぶセンセにサヨナラ 浪花少年探偵…

『キャラねっと 愛$探偵の事件簿』清涼院流水2004/03角川書店

清涼院流水ものは下記だけ読んでいます。割と付き合い良いですよね。 『コズミック 世紀末探偵神話』 『ジョーカー 旧約探偵神話』 『カーニバル・イヴ 人類最大の事件』 『カーニバル 人類最後の事件』 『カーニバル・デイ 新人類の記念日』 『トッブラン …

『DEATH NOTE』。

後付け設定があっても、特に文句もいわない読者がきっと永野センセイの羨望を集めているでしょう。アンフェアだ!とか…ライトが多少リュ−クに言った位ですよね。ネタバレ感想…ジャンプが火曜以降に入手する方はまだ読まないでね。 始めます。 あーあ、遂に「…

『帝都探偵物語 1人造生命の秘密』赤城毅 2003/02光文社文庫

全体的に『キャシャ−ン』な設定なのでついつい思い出してしまいました。 時代考証もきちんとしている(ように感じる)し銃と車に関しては特に愛を感じます。田中芳樹先生と京極夏彦氏が推薦してたそうです。 男性二人は良いけれど、女性の絵がマリ見てみたい…

『ナイン・テイラーズ』ドロシー・L・セイヤーズ/著 浅羽莢子/訳 創元推理文庫1998年02月東京創元社

ナイン・テイラーズは「九点鐘」のこと。教会の鐘です。 セイヤーズはクリスティと並び称される、英国ミステリ黄金期の女王。この作品が実は初めての作品なのですが森 博嗣先生もお勧めだから大丈夫でしょう。 「貴族探偵ピーター・ウィムジイ卿シリーズ」の…

『男と女ウソのつき方見抜き方』ますい志保/著 ますいさくら/著2002/12講談社(税込)

恋愛、仕事、お金…普段の生活における様々な悩みに銀座会員制クラブ『ふたご屋』の美人双子ママが優しく適切に指導して下さいます。 ストーカー体質の見抜き方「営業トークを真に受けてすぐ結婚したがる」パターン。営業トークでなくて社交辞令でも多いです…

『大奥』よしながふみ 連載1回目。

いやーこれ、やられたね!こっちにくるとはねー。ぐえへへへ、面白くなりそうじゃないですか!よしながさん!!流石、アタシの見込んだ漫画家さんってえことで。 『愛がなくても喰ってゆけます』の「マンガ・エロティクスF」はまだ入荷されてませんでしたね。…

『DEATH NOTE2』原作 大場つぐみ 漫画 小畑健

ご連絡頂き、『DEATH NOTE2』を入手。近所の書店に三つに分けて平積み!ワオ! でも…表紙が。かっこわるい。仕方ないのかなLでは。 三巻はミサって感じじゃないですか?! 早速ネタバレ感想。ジャンプで読んでる人が9割だと思ってますので。 私は南空ナオミ…

『暗闇の中で子供』舞城王太郎2001/09講談社ノベルス税込)

奈津川シリーズが続いているとは露知らず。(ちったあ調べろ)でもって7月12日発売予定の講談社『ファウスト』Vol.3に、新作『駒月万紀子』が掲載! 『駒月万紀子』は王太郎ファンならば絶対に見逃せない傑作です。 内容は、ズバリ、今秋発表予定のメ奈…