『四日間の奇蹟』 朝倉卓弥 (宝島社)

読むのをすっごく楽しみにしている人は下記を読まないで下さい。
読んだよー!という方と多分読まない方限定。




これこそ『世界の中心で愛を叫ぶ』人を知らん振りしてスクランブル交差点を7cmヒールで早足で通り過ぎる私でも『号泣する準備』しといたほうがイイっすよ!な本であろうと思われた。あおりの「癒しのファンタジー」…。
恩田陸の『光の帝国』って感じかしらんと。


そして後書きをついつい読んでしまった私は大森望評で「作品のアイデアとモチーフが複数の(それもきわめて有名な)先行作を容易に連想させ」とあって、一瞬は躊躇するも「いやいや、ミステリをそんなにしらない私なら無問題」とし、『ビッグボーナス』が面白かったのでこのミス大賞を信頼しきっていた。


因みに私は『冬ソナ』一回観て、主人公のダサさがゴテゴテのおばさんチックだったのと、自分はあまり「誠実」を恋愛に求めている人間じゃないなと冷めて二度と見てない。
韓国ネタで続けると『猟奇的な彼女』を観ず『シュリ』『カル』を観てはまるような人間だと痛く自覚は有るが、それでもミス大賞は、そんな私を上回るパワーがあるだろうと思っていた。



作品は……前半は起伏なく読んでいて飽きるが、中頃から出て来る女性のパワーが強いので物語が鮮明になって来る。多少性格も強引なのだけれど、その人物の背景の物語があるので周囲は何も言えない。

正しいのだけれど、必要なことなのだろうけれど、なんか雑味がなさ過ぎて…。
泣くどころかハッピイどころか淡々と読んでしまった。



きっとこんなん私だけですから、皆さんは安心して、バスタオル手にひんひん泣いてください。



音楽の点ならマンガの『神童』(『のだめカンタービレ』も好きだけど)とアイデアとモチーフと感動なら『秋日子かく語りき』。やっぱ日常でこのドラマをやってしまう大島弓子は凄い!!
東野圭吾の(ネタバレ反転)『秘密』が先行作と仄めかされているのかもしれなかったが、私には大島弓子だったな。
でも大島弓子もの、あまり映像化しなくていいです。


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先日の生贄ドラマは『愛し君へ』。
最後から三回観ましたが、ドラマ主題歌の「盛り上げ時は取敢えず流せ」で辟易しました。もう当分恋愛ドラマは見る体力がないです。マジで。
でも数年前の『ラブ・コンプレックス』はメタというか目茶苦茶でしたよね。面白かった。
そういえばあの唐沢は嫌いじゃないです。