『どきどきフェノメノン』森博嗣角川書店

フェノメノン=兆候ですが、学生時代はこんなことも教わったかも。

カントは、社会において刑罰を定める共同立法者としてのわたしと、刑罰の法規に従って罰せられるわたしが同一のわたしであるはずがないと考える。刑罰の法規を定めるわたしは、純粋な法的=立法的な理性(ホモ・ヌーメノン)であり、この人格が犯罪を犯しうる現象的な人間(ホモ・フェノメノン)を罰すると考えるのである。(『人倫の形而上学』)

Gシリーズで『自由論』が使用されてたから、森先生も読みなおし…たのかしら。


いつもの講談社ミステリイがミステリ70%とするなら、これは3%位。
それ程、恋のどきどきしかありゃしないのです。
装丁も非常に可愛らしくて、ある意味新境地。
主人公は自分をギャグにしないVシリーズの紫子さん…です。