『オトナ語の謎。』糸井重里/監修 2004/04株式会社東京糸井重里事務所

仕事場で全く使っていない言葉も、常識の頻度で使用している言葉もあり…。
ここなら本を購入しなくても読めてしまうので、お時間あるときにどうぞ。

私が一番ウケたのは、男女の別れの場面におけるオトナ語。こんなサッパリと別れたかったよな。
女「いやもう鈴木さんからのご提案、
  本当に痛み入ります」
男「いえいえ、手前どもといたしましては、
  提案の機会を頂けただけでも
  誠にありがたいお話でして」
女「それでですねぇ、大変申し上げにくいんですが、
  実は今回の件、佐藤さんからも
  ご提案いただいておりましてね。
  担当レベルでは、これまでのお付き合いもありますし、
  実績のある鈴木さんに
  お任せしたいところなんですけれども。
  今回は、もぉおおしわけないんですけれども、
  佐藤さんにお願いする方向でゴーすることになりまして。」
男「ボトルネックは年収、ということでしょうか?」
女「や、長い目で見ればね、そんなに大差ないのは、
  私自身はよぉおく分かっておりますけれどもね。
  ただですね、このご時世ですから、
  手前どもとしても、キャッシュフローがですね、ちょっと…難しいんですよ」
男「田中さんとはこれまでのお付き合いもありますし、
  思い切って勉強させていただきます。
  もしくはオプションを削って、
  次フェーズで色を付けていただくとか。
  もう一度ご検討願えませんか?」
女「…実はですね、ほんっとおおおに心苦しいんですが、
  今回の決定は上マターなんですよ。
これだけの案件になりますと、
  私個人の意向ではいかんともしがたい
  ところがありましてね。
  色々、政治的にもありまして
(中略)まぁ今回の件では、
  こういうことになりましたけれども、
  ご提案には本当に感謝しておりますので、
  その点については、よく上の方にも申し伝えておきますから。」
男「いえいえ却ってお心遣いありがとうございます。
  今後とも、どうぞ宜しくお願いします」
女「いえいえコチラこそ却ってご足労頂いてスイマセン。
  ぜひぜひ、次回もまた宜しくお願いします」
 (提供者:Tomomi)