『男の老い支度 めし支度』小林 カツ代2001/03 海竜社

「じゃあちょっと、私の言う通りに刻んでね。まず包丁をしっかり持ち、キャベツに向かって姿勢をよくしてちょうだい。キャベツを手できちんと持ったら、包丁をまっすぐ下におろすようにし、おヘソに力を入れて、気を入れてトントントンと切るの。私のようにシャッシャッシャッとするのが難しかったら、心の中でリズムを作ってシャッシャッとやってごらん。切ったあとの味のことを切れ味というんですからね」

ご子息のケンタロウよりも私は小林カツ代の料理が好きです!

この方は旬の食材しか使わないのと、レンジを使わないところが好き。(流石にうちの鍋はル・クルーゼではありませんが)
茄子を使っての一冊の本は、夏になると茄子入り餃子を作るので重宝してます。茄子のトロリとした食感の上に片栗粉で更に良い味わいになるので、一回で沢山作る(100個作ったこともある)のですが、水餃子にすると恐ろしい程に食べてしまう逸品。

そうそう、この本では年配の男性への賞味会として料理教室を繰り返し行なった様子もあるのですが女性は話を聞き流すのに、男性は会社でしっかり話を聞く訓練をしたから聞き逃さないとか、奥さんが油と塩を抜き過ぎて料理が五感で楽しめなくなって老いを早めてしまうこともあるとか、成程な話が多かったです。
私はサンドイッチを作って会社に持っていくことが多いのですが、この本に掲載の新キャベツのザワークラウトを乗せています。

【新キャベツのザワークラウト
新キャベツ 1/2
塩 小匙1/2強
ローリエ 1/2枚
米酢 大匙1/2
こしょう 少々

キャベツを細切りにして、厚手の鍋に水大匙2を入れる。
キャベツを入れ塩を振って混ぜる。
キャベツがしんなりしてきたらローリエ乗せて蓋をし、弱めの中火で10分蒸し煮にする。途中で上下をひっくり返すように全体を混ぜる。
火を止めて、米酢とこしょうを加えて混ぜ、蓋をしてしばらく味がなじむまで置く。