「北島亭」のフランス料理 大本幸子 日本放送出版協会

生肉のランプは身をぎゅっと締めたばらのつぼみだ。
冷たくてかたい。
肉に火が入り始めると、
つぼみは花びらのしまりを解いて緩やかに一息つくのだ。
温められるにつれ、
何層にも重なった花びらがゆっくりと開き、
花びらと花びらの間に空気を抱き込み、
ふんわり大きく開いていく。


肉の中で爛漫と咲き誇るばらの花。


揺れる花びらのような優雅な柔らかさ。
ロゼという言葉にはそういう思いが込められてはいないか。


斉須氏とはまた味わいがかなり違う北島亭。
斉須氏をまるでキリストのように慕ってる私ですが、どちらかというとイメージでは太陽ですから。人は敬ってもあくまで人なので、教祖には位置付けしません!
なーんて森世界に住みたいとか言ってるくせに…。


でも北島亭の「仔羊塩包み焼き」はよしながふみ絶賛もあり、絶対いただきたいものの一つです。 でもまだまだ斉須氏に夢中ですけど。

小麦粉に塩とハーブを練り込んだパート(皮)で仔羊肉を包み込み、鉄板の上で焼き上げるシンプルなものだ。

仔羊肉を網脂で包んで焼く「仔羊網脂包み焼き」の準備にかかる。網脂とは豚や羊の胃からとれる網状になった脂の膜のことで、脂肪の少ない肉を包むと表面に脂肪分が付いて、なめらかさが増す効果がある。
(中略)
東洋にはない発想だった。東洋と西洋が遠いことを感じたものだ。


西洋では 限界まで塩を使うというアレね。 (逆に東洋では限界まで塩を使用しないという)300gは頂かないと肉の味は分からないそうですので、感動しやすいグルマンと行きたいものです。
…って菊地成孔氏くらいしかおもいつかないよ…。

女の子だと「…これ多いのよ?減らした方が…」と注文の時点で言われると、よしながふみ『愛がなくても喰っていけます』にあったので、一人は男性でないと。
コート・ドールでも「いっぱい召上がっていただいて有難うございました」に
「とんでもないです!メニューにある限り本当は頂きたかったんです!!」と答えた私ですがこういうときに男性が数人必要なんですね。


ただしシェフにつまらんこと言ったら私がしばくのは覚悟してください。

「味はどうですか?」には「文句なし」と言っても、
「味と香りに無駄はないですか」と言われて何も言えないような人は。