『水枕羽枕』大島弓子 朝日ソノラマ

大島弓子ですからね。外れナシ漫画家No1です。

「水枕羽枕」1984
金髪の草原」1983年
「夢虫・未草」1983年

小中学生のころはアットホームとか犬や猫ネタとか大嫌いだった(うわあ)ので『綿の国星』も読まず嫌いでした。読んだきっかけは橋本治の『花咲く乙女のキンピラゴボウ』。
これは少女漫画論で唯一血肉をもったものです。他は表層的なものか、感想文と言える位素晴らしい。

大島弓子を高校生の時にかの美しい祖父江氏の愛蔵版で一気に読みました。
大島弓子の凄さはその言葉遣いです。
繊細なくせにその子だけの他人は思いつきもしないユニークなやりかたを「実行」して現実に向かって行くところです。そして結果の後にも希望。

いつもなら抜き書きしますが、大島弓子の絵を見ずに科白だけだと勿体無いし、
この紹介で印象悪くしたら意味ないのでしません。


これらの作品がもう20年も前なのに読んでないまま20年を過ごした人が多いんですよね。
こんな美しい涙を流してこなかったなんて可哀想です。

『秋日子かく語りき』NHKのドラマになりましたが、全作品ドラマになりますよ、大島弓子は。
そしてつまらないドラマを全部潰してほしいです
あ!あと演劇等で大島弓子の印象を妙にファンタジイにしてるのもやめてほしい。
女の子が悩んでるのは「現実」とのことで、足は大地の上に乗っているので。