『黄金色の祈り』西澤保彦 文芸春秋690円(税込)  


西澤作品って途中までは気持ち良くほのぼのと読めてしまうのでラストがちゃんとミステリになってしまっていて驚くことがしばしばあります。


著者の自叙伝な部分もいくつかありますが、ミステリ仕立てにしてあるのが、流石と言うか恥ずかしがりなんだなあというか(考えてみたら森氏のようなエッセイが全くないのですね。HPの日記の「脚」論は永野護氏のと違う視点でとっても面白かったのに終わってしまいました)、留学の部分で女性と交流するとこなんて、交流になっていなかったというオチまであって、ここまで自分を突き放さなくてもとちょっと弁護にまわりたい気分になります。



現実の西澤先生は結婚してる分、この作品主人公とは違うのは判っているので良いのですが、学生時代ってこうだよなあと思ったり、ちゃんと部活して先輩や後輩が居ること自体が新鮮(推論されるまでもなく帰宅部だったので)だったりいたしましたです。



学生時代が主なのでライトノベルにしても良いんじゃないかと思ったのですが、読んでみるとライトノベルとはやっぱり違うジャンルと感じてしまうので、不思議ですね。


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好き好き大好き超愛してる。』は『九十九〜』より好きじゃねい。グスン。あたしの好きな舞城が薄まってしまっている。ただ『世界〜』とタイマンはろーとしてるのは判る。でもそんなの勝負がついてるので元々どうでもいいことなのよ。



でも今日から『空の境界』ですわ。
『ウ゛ァンパイア戦争』も新装版が出たんだなあ。
秋だからカケルものが読みたいなあ。そろそろ何故か読めてない『哲学者の密室』挑戦しようかなあ。カケル…。


レディ・ジョーカーレディ・ジョーカーはカンノミホなんでしょうか?
それはいいねえ!