『信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス』宇月原晴明 新潮社

1930年、ベルリン滞在中のアントナン・アルトーの前に現れた日本人青年は、ローマ皇帝ヘリオガバルスと信長の意外なつながりを彼に説いた。
ふたりはともに暗黒の太陽神の申し子である。そして口伝によれば、信長は両性具有であった、と…。


ローマ皇帝ヘリオガバルスのことはよく知りませんし、神話についてもFSSは読みますが『鬼神伝』を読んだ位で、その一本化されてない内容に驚いた位です。
私はひたすら「信長が両性具有」!というあざとい興味で読み始めた人間です。


ところが、これが切ない物語なんですね。品格がこの上ない高さの耽美。
語り口の妙と知識のきらびやかな見せ方、そして時代がいぶし銀のようであった最後の頃の空気…読み終わるのが勿体なく、きちんと吸収するよう丁寧に読みました。
ネタバレ感想信長の最期をフロイスの口からユダの物語を述べさせるところが一番好きです。
他にも表現で「百合若様」「変成男子」やら「重瞳」やら山田風太郎ばりの乱八の活躍とか…素敵です。


しかも青山二郎論まで書いているなんて!
ぐわー、ストライクかも、この著者の作品。


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デスノート実写ならライトは東大出身の小沢健二がいいけど、もう小田和正みたいになリ始めたからなあ。リュークはくりいむシチューの茶髪じゃない方をちょっと手脚長くすればいいですよ。
ミサは誰でも…あ、キャッツアイのモー子役のヒトでいいんじゃないですか?でももう少し、ストーカーに襲われそうなルックスの人の方がいいか。