『1万年目の「人間圏」Reconsider,man's relation to earth 』松井孝典 ワック

この本はほぼ日でお勧めだった上に、いいかげんミステリばっか読むのはなと夏の茹だったドタマで感じたので、真面目に読んでみました。
素養としては高校生で生物の1/10の暗記量だと気付いたので地学を専攻し、ラブロック博士の本を読んだことがあるくらいですが。


小説ではないので、ネタバレというか説明は許されますよね。

二○世紀初頭には十五億人程度だった世界人口が、二〇世紀末の現在では六〇億人近くになった。この割合で人口増加を続けていくと、あと二〇〇〇年ほどで人間の総重量は地球の質量と等しくなってしまう。地球ではなく人球というわけだ

デスノートのライトがこの話も混ぜて大志を抱いているって描いてくれたらFSSみたいになったのになあ。ちょっと良い話じゃないですか。

世界人口一〇〇億人ともなると、1990年レベルのアメリカの食生活が維持出来るのはせいぜい百年。

地球史は汚染の歴史であり、人間圏という地球システムの一構成員が新たに生まれれば、環境汚染は必然的に起きるのである。

問題とすべきなのは、地球への「やさしさ」ではなく、人間圏をどのような形でいつまで存続させるかという、人間圏の方向性に関る問題である。

それが火星のテラフォーミング(地球化)に繋がってくるんですね。
一番素敵なのは、出井会長の次なるお言葉。流石、出井さん…(ポッ)。

(概要)インターネットによって求心力が消え、情報が遠心力ばかりが働くと、企業が組織として成立しにくくなる為、新たな求心力と、内部と外部の差違がなくなるので、製造業でも中間の存在を全て壊す可能性があるため何とか「閉じた環境」を作りたい。

まだまだ、話は続きますが、打つのが面倒なので、不悪。