『ナ・バ・テア』森博嗣2004/06中央公論新社

装丁の美しさにやられて読むのを我慢できませんでした。全部一つの写真なのですねー、流石。『none but air』。
三冊目は夜空かな?

スカイ・クロラ』の続編ですが、別にこれから読んでも作品世界に入れるかと。でも順応性が低かったり、細かいことが気になるなら前作からどうぞ。

航空自衛隊が実家の1km以内にあったりFSSファンだったりするくせに、全然航空関連には強くありません(むしろ騒音公害としか思ってない)が、このシリーズ読んでいると自分も脳内に浮かぶ機体を美しいと感じてしまいます。

私にとってはクサナギの成長物語。
ネタバレ感想。それにしても、Vシリーズで紅子や七夏が拘泥した「子供」というテーマにあっさりと「もういい」と見切りをつけられるクサナギは進化したキルドレだなあ。いや、その絆を自分の為に取っておきたいというのが親のエゴだから、本当に褒めているんですが。

多少、『探偵伯爵と僕』と被ったテーマかと。でもしつこくはない。
むしろ分かってない人の為に書き、言い続けるのが必要。

そして、自分の全てをティーチャーにあっさり捧げてしまうクサナギの潔さがシンプルで最上の選択だなあと。世間を知らされない、世間に生きる必要のない子供だったらこうするよな、確かに。感想終わり。

世間と知人が居ない世界だったら、私もこの位シンプルに生きるかな…。

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宮部みゆきの「ブレイブ・ストーリー」をアニメ映画化。2006年夏公開予定とのこと。この作品は読んでないですね。宮部節全開だろうと思って。

制作会社は「青の6号」(好き)と「LAST EXILE」(一部観た)の「GONZO」らしい。ということはキャラクタは山田画伯の装丁のイメージではなく村田蓮爾のイメージになるのか。『GANTZ』は連載しか読んでません…。


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映画『姑獲鳥の夏

殆どの女の子が見てぽわーっとなる美形って日本人だと居ませんよねえ。
(オールマイティキラーとしたら…バンコランしか浮かばないし)
藤木がもっともーーーーっと弾けられる奴だったらいけたかもしれませんが。出演作を観てるとどーっもね。
オダギリジョーはいいひと過ぎるように観えるんですよね。『サトラレ』の影響かもしれません。

そういった点で破天荒な使い方が出来る二枚目俳優って言ったら私には薄いのですが、その薄さが良いミッチ−かなと。

榎木津役、若い頃の美輪明宏だったら江戸川乱歩が甦ってきても観るでしょうね。
今でもピンクのジャガーで近所のファミマに出没する御姿は、全身「榎木津」ですわよ!

そして監督が実相寺昭雄かと思ってました。『帝都物語』みたいにしてくれるかなーと。私としては監督が鈴木清順だったらキャストがなんで有ろうと初日に観にいきますが。

数通メールをいただいたのですが、他界なさった野沢尚氏の作品って映画の『破線のマリス』しか観てないのです。一冊も読んでいません。その為鷺沢さん位の感慨しかないのです…(こちらも未読)。
普通のドラマを殆ど観ない人間なので。(キワモノは観ます)
一般的な反応しか出来ませんが、自分の世界で生きられなかったら逃げても良いし惰性で生きても良いから、自分で命を絶ってほしくないです。『LOVELESS4』や『探偵伯爵と僕』のキャラクタが言っている理由と同じ気持ちでです。

京極堂シリーズ映画化は日記に書いたらキャストで賛否両論寄せられました。
強いですね、京極堂!本人が京極堂やればいいのになあ。演技必要なさそうだし。
素のままで。
また萌えファンが…。

私は皆さんにシートをお譲りしますとも。