『ゲームマシンはデイジーデイジーの歌をうたうか』小野不由美 1996/03 ソフトバンク

イラストはチョ−モンインシリーズの水玉蛍之丞さんです。女性って初めて知った…。

十二国記』や『屍鬼』が制作される裏にゲーム有りだったとは。
宮部みゆきがゲーム好きなのは作風からもまるわかりですが、小野さんは一味違う。1992〜95の3年間でも非常にゲームが進化しているのが分かる(当時はスーファミがやっと登場だよ!?)し、カセットなんてGBAでしか最近見ないもん。

そしてFSSファンに待つことを覚えさせた『バーチャファイター』にも夫婦(主人:綾辻氏)と後輩(我孫子氏)でしっかり対戦していらっしゃる。これにひっかからなかったのは最早、賢人森 博嗣くらいなのではないでしょうか…。


中身は、流石、ゲーム感想でも小野な世界観で語られておりRPG好きな人はゼヒお読み頂くのが良いかと。絶版ですが、目黒図書館で借りられます。


中でも「『ドラクエ』は見合いであり、『FF』は恋愛であり、『メガテン』は不倫である。」は小野先生にしか語れない真実です。
ドラクエは安定感はあるがスリルがない。他人にのせられている気がしてくる。
FFはちょっとばかしスリルと新システムがあるが、後の評価がわかれる(性格が顔以上に良いor顔だけだったわ)ことになる。盛り上げる演出、思い返すと恥ずかしい。ラストダンジョンの過酷さも親の登場、紆余曲折の辛さに酷似。
メガテンは上記2つより過酷で、仲魔作成、3Dダンジョンとたかがデートなのにあっちをたばかりこっちを言い包め、会ったら二人の今後、妻とは別れると束の間の幸福。両者に共通のなのはそういう苦しみを楽しんでしまう人間の業の深さである。(92年12月25日号)