『第三の時効』 横山秀夫 2003/02 文藝春秋


これはスゴイよ?
F県警捜査一課には三つの班があり、個性も操作方法も各々違う。
朽木・楠見・村瀬の三班長が鎬を削る短編集。そしてそれをまとめなきゃいけない立場の苦労も…。

私にとっては、横山秀夫の初作品!
記者だったからか、文章力は問題なし、読みやすく、理解しやすい。
そして何より面白い。これは。
登場人物では、楠見の物語を読みたいので続編希望ー!

しみったれた所なんて全くなく、短編だからか緊張感が持続する。
ミステリ好きなら知っているという海外渡航による時効停止を私は知りませんでしたが(火サスとか観ないから:釈明)勿論説明がありますし、この刑事達は各々物語を背負っているので、それもまた素晴らしい。

これなら映画の『半落ち』も面白いかも…。


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今朝の通勤電車では『俺、南進して』のカヴァを剥ぎ取って読んでるパンク兄ちゃん(でもきっと年下)と、とっちゃんボーヤっぽく西海岸テイストのリーマンが「運の良い人の〜習慣」みたいな本を読んでる二人に挟まれました。
絶対話す事ないけど『俺、南進して』の人をイザというときは選びます。
混んでて自分のハードカヴァは広げられず。
昼から『黄金蝶ひとり』。装丁もいい〜(喜)。

『イブニング』の細野不二彦『ヤミの乱破』、面白くて、また展開もありそうで楽しみ。
最近は『ギャラリー・フェイク』がちょっと寂しい気がするので。

葛飾区に「ドラゴンマンション」があるんですよ、と聞いて「え?」とか「そうなの〜?」とか可愛い微笑ではなく、爆笑してしまった。
「アッハッハッ…って、そんなに笑わなくても」と隣の女性に注意されるまで、そんな風に笑っていた事に気付かなかった程。RPGや『ドラゴンヘッド』好きだからではなく、笑えるのは私だけなんだろーか。
いいじゃないですか、身分確認なんかで建物名訊かれて「ドラゴンマンション」って。絶対普通の人じゃないもん。