『千利休』清原なつの 本の雑誌社 

新刊が本格的で嬉しいのですが、重い。でも清原氏らしい作品。
清原氏のキャラクタの何かを想って「ほうっ」とする表情が可愛らしくて好きなのですが頻出して嬉しいです。


千利休は全て金で出来た茶室を作れとの命令をさぞ嫌がったのでは?と思いきや、割と喜んで作成していたとか。
田舎出身でコンプレックスがあり、派手好き唐もの好きの秀吉には、渋目好きの千利休が時間を追うごとに疎ましくなってきた過程も丹念に記載。
373頁に渡り、利休の美意識が描かれてます。
織部も利休に師事してますが、侘びさびではなく、華やかな茶を指向した(流刑時に利休を見送るシーンは意外でした)らしいです。