『フリークス 傑作連作推理集』綾辻行人光文社


綾辻氏の文章は優しいですよね。
あの柔らかそうな身体から出力されそうな文章。
キレ味の点では鈍らなのかもしれませんが。
そして性格とか麻雀の打ち方は私の周辺ではさんざんですが。
ミステリ作家で性格がいいと有名なのは(友人のヒモにそっくりの)伊坂幸太郎氏。

小野不由美はさほど京都らしさを感じませんが…
いや『屍鬼』の執拗な筆致は東京では無理か。京都らしい。
ミステリにしては、色々と材料が足りない部分もあるかとはおもうのですが、
この頃の綾辻氏は崩れていない。
柔らかい皮膚が張力を保ち、包めています。


また肌を鍛えて下さい、アーヤ!!
この装丁だって京極氏なのに。


「409号室の患者」が一番ミステリらしい上に主人公、浜松出身
二転三転してオチなんて誰が分かるんだよ!!
ってとこまでいってるので
暗黒館の殺人』で肩を落とした私も
「やっぱりアーヤ面白いんじゃん!!」と復活出来ましたよ。
まあ過去の作品で復活するのは置いておいて。
館もの傑作ときいた『十角館』と『時計館』しか読んでないので
また読む勇気が沸いてきましたよ。ありがとう96年のアーヤ!!


あれ、久しぶりにミステリ読んでないか?自分。