『ダンテ・クラブ』マシュー・パール新潮社 


2/3が苦痛。こんなに厚くする必要ないでしょう?
マシュー氏ははーばーどでダンテ研究を講義してるらしいですが、講義なら仕方ないなあ…。面白く講義する必要なんてないものね。
でも!これはミステリ(とブックファースト渋谷店で平積みされてました)なんだから、エンターテイメントじゃないとNGなのですよ。


神曲 地獄篇』の見立て殺人の話です。
ダンテ考察に関しては文句のつけようもありませんが、他はからきし。
人間関係や葛藤の描写が甘いので頁を「目が追うだけ」。
ああ〜これなら『魔界医師メフィスト』のが絶対私の脳は喜ぶよ…。


第三篇からはその眼球運動も報われますが、日本の本格ミステリに懸命に挑戦してる方々には肩透かしは必至。


比較することじゃないかもしれませんが、日本の学者ミステリは瀬名氏といい森氏といい充実してますね。ほんと。物語とかドラマとかエンターテイメントとかそんな要素がありますもの。