『短歌はプロに訊け!』穂村弘、東直子、沢田康彦 2000/04 本の雑誌社

前半、的確な評は下すも、あまりにも取りつく島がなく、この上ない冷淡で嫌味な穂村センセの口調に「私の知ってる穂村さんじゃない」と愕然としつつ(上智出身の男性にはこーゆータイプ多いかも)読んでいく。
後半のターザン山本氏の短歌登場から、プロレスの話も始まり穂村せんせいの面白いとこも、時間をかけてほわほわ出てくる。でも『世界音痴』の爆発する僕のラヴリーぶりには程遠い。せんせー爆発して!でも先生の批評はちょっと素敵(…ポッ)

千葉すずや吉野朔美らもこの「猫又」サークルには参加。
やはり短歌はその人なのだ…。マスノ短歌よりは年齢層が厚く(9〜82歳)、形容詞やオトナの表現が多い。

穂村先生、名歌も多く紹介してくださっているのですが、名歌を口ずさんだり想像すると、道徳の時間を半分にして「短歌」の基礎をもっと教えてほしかった思えてくる。「幻視の女王」葛原妙子の歌で

一点に凝らむと据えしわが眸(まみ)に緑氾濫(りょくはんらん)のすでに濃き野よ

コデマリ、山吹、鷺草、花水木、つつじ、八重桜、藤とめくるめく今の季節にぴったりですね。そして問題のターザン氏のも。

ビール狂体に悪いと改心しワインに変えるもアンドレは死す