『私、Hがヘタなんです!』森奈津子、南智子、風吹あんな、清水ひとみ、中村うさぎ2003/03河出書房新社


本日は、女性でない方はちょっとご遠慮下さい。多分、この本読んで「普通の女はこうじゃない」と安心するかもしれませんが、これこそが女の悩みなので。別に、偏見がない方は良いのですが。


性に関して全く何も考えていない、充足した女性の方もご遠慮下さい。
今回は、悩んでいたり、好奇心が強い人へのなにがしかの助けになればと。


中村うさぎはあまり良いイメージがなく、この人の書いたものを読みたくはないけど、この4人と対談しているのだから仕方ないと言い聞かせて(笑)読みました。蓋を開けてみると、ゲストのトークを聞いて質問しているだけなので、良かったです。しかし深夜番組等で顔は知っている人ばかり。(実はエロビデオって嫌いで、人の事なんて見て面白いか?といつも思います。覗き趣味がないと愉しめないでしょ?男性に感情移入出来れば良いのかしら)

南智子のSM論では、
「文系=言葉やシチュエーション」「体育系=言葉は邪魔で感覚に頼るフィジカル系」「理系=医療プレイ、実験派」で猟奇殺人犯のサディストは理系に入るのではないかといわれているという…目から鱗。そっちでしたか…。

サディストに多様性があるといっても、普通はサディズムマゾヒズムがあるということ止まりで前者にどんな種類があるかは考えがいたらない。(自分のサディズムとその連続殺人犯が結び付かないと「あの人に心がないのか」くらいにおもってしまう)大切なのは、性差問わず人間の中にある欲望を認めてどうコントロールしていけばいいかということ。
だが、今は欲望を認めたら最後で、更にそういう人たちを救済するボランティア団体が存在する事自体を危惧する人達というのもいるので、水面下に潜ってしまう。(そんなボランティア団体があるのが凄い!)
従来の純愛主義・純粋主義では解決にならない部分がある事をちゃんと見て、性は汚らしいものであって真面目に考えるなんて馬鹿馬鹿しいという意識についても、ちゃんと考えていかないといけない、と。



そして、男性の矛盾した希望として「本当の女の姿を見せてほしい、でも『あんぎゃ〜』は不可」(笑)やネーミングの重要性、フェティッシュの細分化にも触れてます。



南さんは3万人弄り倒してもまだ足りない、飽きないそうです…。この方の言葉攻めは見てみたいなー。自然に出てくるそうですから、ほんと好きなんですね。上品な方なので安心感がありそう。

南さんは3万人の男性を弄り倒してもまだ足りない、飽きないそうです…。この方の言葉攻めは見てみたいなー。自然に出てくるそうですから、ほんと好きなんですね。上品な方なので安心感がありそう。



そして風吹あんなさん。「女性であること」にこだわりやコンプレックスを持っている人はこの話全て読んだら、肩の荷が軽くなリます。
女性向け風俗は流行らない、女性は対象になるべきで自ら欲求するのではないから、「来てくれる」出張ホストやホストクラブはOKとか。私はそんなの嬉しくもないな…と思ったらやはり女性は「関係性」を築き上げてからでないと×とかまで…。そーよね。(『sex&city』は観たことないけど、ちょっと私とはスタンスが余りにも違いそうだ)


痴漢を望む女性がいるのには肝を抜かれたけど、(痴漢…私は電車から突き落としたい位、嫌いなのでそのスタンスで書きます)痴漢を実際にやっている人の責任転嫁の言い分だとか痴漢された時の対処法だとか流石、監督です。