『光の帝国 ー 常野物語』恩田 陸1997/10(2000/09)集英社

清々しい物語。『Jの神話』後にこれを読むと暴力やエログロが極力排除された、人間の理性と矜持と「今」を永遠に超えようとし、美しいものを追うプログラムを触発されます。つまりホッとする。


常に野に在るから「常野」。力をこのように使うのが本当に「美しい」ことだとおもいます(読んだ後、どーして反乱する人間がいないのかな?とも思うけど、これから出てくるのかも)。
小沢征爾服部良一のエピソードがまた…よく恩田センセー使ってくれたわね!って感じです。そして服部良一

「この日本の厳しい時代に音楽を自分のなりわいにできたことを、
天を仰ぎ地に伏して神に感謝したい」

この姿勢が、この作品そのものです。言い切ると、もう続かないですね。
続編が愉しみです。まるで『すべてがFになる』〜『四季』までの過程をこれから歩むよーな楽しみ?(すれてきてます)。

明日も水曜日です。
私はアラゴルン…じゃない『ロード・オブ・ザ・リング3』(略=指輪)観ようとして『イノセンス』(劇場7割も埋まってなかったけど、どーして?)を観てしまったのですよ…。
原作を読んだので物語は知っているのですが、あのラストかと想うと!
もー泣く準備は万端です!私は映画館だと簡単に泣ける(暗く音が大きい為)、絶対観ないよーなくっだらねー予告編でも泣ける人間なので、楽しみです。なんか分析すると、これもプレイのような…。(ああ、『光の帝国』が穢されていくわ…)