『イノセンス』押井守監督を早速見に行く。

まさに今夜「日本テレビ特番」3月17日(水)26:53〜27:53「映画イノセンスを読み解く。〜語られてこそ,映画である〜」がありますね。

監督が『女の人にも是非観てもらいたい』と言っていたので、期待は裏切れない、「綺麗なお姉さん」の女装をして観に行きましょう。

今迄『攻殻機動隊』一巻とビデオ1本目しか観たことない押井作品。その為、押井作品をじっくり繰り返し観ている方は以下の文も寛容な心持ちでお読みいただければと存じます。漫画はその頃、藤原カムイの絵と似ているなとか思い、反面、ビデオではとても滑らかに動いていて感動したのを覚えてます。素子も好き。私の傾向としての葛藤キャラ好き。

さて映画館は渋谷もシネフロント。最早、駅から一番近い。水曜(レディースデイ)で春休みなので、席もうないかもと思っていたら全席指定で安心…。また希望の席をくれるし良いとこや〜!!

以下ネタバレも含むので反転しますね。主人公バトーが、もはや私にはランド・アンド・スパコーンに見えるのは仕方ないとして、割とメロウな人が多く出てくる。会話は引用文(中国故事が多いかな)が多用されていて、登場人物がなんとか今の状況に客観性を持たせようとしてるのがよく分かる。余裕を見つけようと必死。(と同時によくある、決断を迫られてるけど、逃げたいというか出来れば回避したい、というようなニュアンスも感じられる)そしてバセット(犬)。この犬がまた主人公バトーをウエットに仕上げる小道具なんですよね。勿論、見ているときは和むし、犬は殺さないで欲しいなと思っちゃうんですが。(監督に似てますよねバセット。)

そしてラスト。まあまあ、ガキが自分のことしか考えないのは当たり前じゃんバトー…とつい素子の代わりに言ってあげたくなる。バトーの純情こそがイノセンス。そしてそれは今回の相棒にすら分かってもらえていない。奴に人情があれば、あの後、碧い瞳の人形なんて家に入れられる訳ないでしょうに…。バカ。

勿論、私が一番感極まったのはバト−が「人形」にベストを掛けてあげたところです。

映像処理も綺麗だし、音楽も二大テーマ(OPとED)ソングも合っているし、これが千円で観られるなんて僥倖。(女は良いなーという方は、私と一緒に女装して観に行きましょう)後は「時間と空間と中枢神経の映画。」も参考になリます。「観客の中枢神経をどうやって狂わせるか」は成功してます。(「時間と空間を歪めるっていうのは、日本の大きな特質」らしいです。そーなんだ…他国はそんなにつまらないんだ)
人形がホントに人形の「かたち」(球体関節人形)なんで(四谷シモン監修)「そんなセクサロイドで萌えるのか?」とダッチワイフ(FSS)との違いにツッコミを。ま、それが良い人もいるのでしょう。

引用文はマトリクスよりも必然性のある引用だったし、残念なのは映像を繰り返し視せられるとこで玄関のトリックが簡単すぎるトコ…。もっと『カル』並に気付かなかったということが羅列されていてよいと思うんですよ、繰り返し観せる為に。こんなに親切に分かやすくなくていい、観客を突き放してもいい。ウエットな部分をもっとドライにしたらきっと欧州で評価上がるでしょうが。
あー、もう、森博嗣永野護の所為ですっかりM体質ですね!

そしてその後ブチ切れたよーに買物。平日の昼間はいい!
HMVで『キルビル』サントラ(観てから欲しくて悩んでたがレンタル店にないので終に購入)劇場で「BanBan」を聴いた瞬間に「タランティーノ!!戻ってきてくれたのね!!」と叫びそうになった方は多い筈!マツキヨで袋二つ分のドラッグ。ハンズ向かいのまんが広場で念願のNT!今日も別冊しかないかと不安でしたが30分待ったら返却されてて読めました〜〜!!(『ホーリーランド』読んでました)ハーゲンダッツで7種類のアイス(ラキかアンタ)、そしてBOOK1stで『贅沢貧乏暮し』森茉莉!ハッハッハッ!!森は森でも森茉莉なら2200円でも幾らでも関係ないのだ。『四季』は平積みであったけど、もう別に…。オークションで売れるカナとは考えたが面倒だし。書店側の酒屋でリキュールはパスティスにしようかチンザノか、サマセット・モーム愛飲らしい知らん銘柄か迷った揚句、両手が一杯なので止め。落としてもレイバック坊やは拾ってくれない。

日本テレビ特番」3月17日(水)26:53〜27:53「映画"イノセンス"を読み解く。〜語られてこそ,映画である〜」がありますので、また同じ時間を共有できる方がこの日記を見ている中で何人いるやら、です。 寝ないのか?>自分