『四季・冬』 森 博嗣2004/03講談社ノベルス

秋を読み、この四季で森作品の全てが終わってしまうのではないか、頂点を迎えるのではないかと懸念していましたが…四季は大人になっても生きることを選んでいたようです。

本能にインプットされた欲望と本能が壊れた動物ならではの衝動。
飽いてもパターンが限られても自分から切り捨てないこと。

萌絵や犀川の懸命さ、生命の美しさも内包して生き続ける四季。
矛盾を破棄するのではなく。

器の大きい人ほど、大人になるのに時間がかかる…器の大きいものに満ちるのは時間がかかる。注がれる量を変えられないのなら時間を制御しようと、そこが凡人の思考と四季の行動の違い。

新しいシリーズはどうなっていくのでしょう?
何が関与し刺戟しあうのでしょうか?